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ふたつの季節

ふたつの季節

藤堂志津子

幻冬舎

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作品紹介、あらすじ

製薬会社を辞め、カリフォルニア留学した多希。二十九歳での進路変更は勇気のいるものだったが、“自分との闘いに勝つ”決意のもと、米国トップクラスの過酷な授業に向かう。ところがそんな日々に「留学生くずれ」、八歳下の領と出会い…。異国での孤独と不安。プライドと焦燥。繊細に折り重なる男女の心理を巧みに描く、青春恋愛小説。

感想やレビュー

カリフォルニア州の大学に留学した多希。しかし、その授業は米国トップクラス。 語学のハンデと、留学生くずれの領との関わりと闘いながら、「自分との闘いに勝つ」ために頑張っていた。 印象に残ったフレーズ 「努力は必ずしも報われるとはかぎらない。しかし、努力抜きで報われることはありえない……」 家族に啖呵を切ってアメリカにやってきた手前、後には引けないというプライドを持って、ひたすらに勉学に励む多希の様子をここまでうまく表した言葉はあるのか、と思った。 それと同時に、自分自身を奮い立たせてくれる言葉でもあった。 多希も何度も、日本とアメリカというハンデに投げ出しそうになっただろう。それは授業の理解度かもしれないし、白人からの有色人種への差別的な言動かもしれないか それでも、自分を奮い立たせ、見事に大学を卒業してみせた多希は立派だと思う。

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