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人間標本

人間標本

湊 かなえ

KADOKAWA

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作品紹介、あらすじ

蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。--幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。イヤミスの女王、さらなる覚醒。15周年記念書下ろし作品。 人間標本

感想やレビュー

読み進めるうちに話が二転三転し、登場人物の印象がどんどん変わっていくのが面白いです。 先生の至に対する気持ちと至のお父さんに対する気持ちを考えたら涙が止まりませんでした…。 先生は特に息子を信じてあげられずに手にかけてしまったと考えると…どれだけの罪悪感に苛まれるんだろう、と…。 至もお父さんを尊敬していて、信頼していて、その上で最後の絵に「標本にしてください」と遺したと考えると切なくて切なくて…。 誰もが被害者で、そして、残酷だけれど哀しい物語でした。

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