スター
朝井リョウ
朝日新聞出版
作品紹介、あらすじ
「どっちが先に有名監督になるか、勝負だな」新人の登竜門となる映画祭でグランプリを受賞した立原尚吾と大土井紘。ふたりは大学卒業後、名監督への弟子入りとYouTubeでの発信という真逆の道を選ぶ。受賞歴、再生回数、完成度、利益、受け手の反応ー作品の質や価値は何をもって測られるのか。私たちはこの世界に、どの物差しを添えるのか。朝日新聞連載、デビュー10年にして放つ新世代の長編小説。
感想やレビュー
比べられないものを比べなければならなかった 比べられないものだらけなのに、同じ土俵であるかのように語られ感じられ、比べ、妬み自分の方が優っていると言い聞かせることばかりだ。質も価値も揺らがない唯一無二のものなどなく、全てが変わっていく世の中で何が正しいか、何が本物かわからないことは当たり前だが、自分の産み出すものに対しては100%胸を張れるようにいたいし、そうやって産み出したものは細分化された境界を軽く越境する力がある。
1