神の値段
一色さゆり
宝島社
作品紹介、あらすじ
メディアはおろか関係者の前にも一切姿を見せない現代美術家・川田無名。彼は、唯一つながりのあるギャラリー経営者の永井唯子経由で、作品を発表し続けている。ある日唯子は、無名が1959年に描いたという作品を手の内から出してくる。来歴などは完全に伏せられ、類似作が約六億円で落札されたほどの価値をもつ幻の作品だ。しかし唯子は突然、何者かに殺されてしまう。アシスタントの佐和子は、唯子を殺した犯人、無名の居場所、そして今になって作品が運びだされた理由を探るべく、動き出す。幻の作品に記された番号から無名の意図に気づき、やがて無名が徹底して姿を現さない理由を知るー。2016年第14回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作。美術ミステリーの新機軸!
感想やレビュー
アートを通したミステリー。芸術って奥が深い。マネーゲームに利用されたりする中で、純粋にアートの価値を高めていこうとすることがどれだけ難しく覚悟がいることなのかを考えさせられた。