何者
朝井 リョウ
新潮社
作品紹介、あらすじ
就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたからー。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて…。直木賞受賞作。
感想やレビュー
「十点でも二十点でもいいから、自分の中から出しなよ。自分の中から出さないと、点数さえつかないんだから。」p254 確かにそうだ…とにかくつくったもの(それがたとえ煮詰められた物でなかったとしても)は隠さないでいようと感じた。 「だけどこの姿であがくしかないじゃん」 p312 恥ずかしい格好でもあがく、 実際それができているだろうか、計画だけ練ってどこか周りを上から目線で観察して満足してないだろうか、「自分」を生きているだろうかと考えた。 もうインスタ、Twitterを見て粗を探したり、人の生活習慣を心の奥で嘲笑うのはやめよう、と感じた。この本はそれくらいの影響力だった。
2
瑞月の「十点や二十点でもいいから、自分の中から出さないと。点数もつけてもらえない。」というセリフがグサッと来た。 終盤の理香の拓人のセリフにも納得は出来るし、その通りだとは思うが、理香はあまり好きになれない。私自身が瑞月になりたい拓人側の人間だからかもしれない。
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2022年9月12日
面白くなく、意味もない本、読まず