寿命はなぜ決まっているのか
小林 武彦
岩波書店
作品紹介、あらすじ
いつまでも若く健康で!-アンチエイジング(防化防止)が関心を集めていますが、人はみな、いつかは死にます。では、人はなぜ老いるのでしょう?もしも老化がなかったら?寿命を延ばすことはできるのか?「長生き遺伝子」とは?老化とガンの関係は?細胞老化を第一線で研究する著者が、科学的な観点から解説します。
感想やレビュー
人間の老化と癌との因果関係があることに驚いた。人間は老化して歳と共に癌になる確率が上がる。 本書には、(個人的要約)老化は癌を防ぐもの。老化が直接的に癌にさせる訳ではなく、日々癌に近い存在はあって若い時は防げたものが老化によって防ぐ為の遺伝子等は少なくなり、それによって長く滞在してしまった癌が私達に影響させるんだと言っていた。世界はまるで老化を蔑み、あんなものになりたくないと避けるが、実は老化によって守られていたのだと思うと、人間の細胞やDNAやタンパク質等の密かな頑張りに感激したし、老化というものも愛おしく感じました。 見えないけれど、バタフライエフェクトが私達の身体の中で日々起こっているので、私も見えない小さな事も何かを防いだり助けたりしていると思って生きていきたい。
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