きしむ政治と科学 コロナ禍、尾身茂氏との対話
牧原出/坂上博
中央公論新社
作品紹介、あらすじ
福島第一原発事故、さかのぼれば薬害エイズ、水俣病…。専門家による政府への科学的助言はいつも空回りした。このコロナ禍でもまた、政治と科学(専門家)は幾度も衝突した。専門家はその責任感から自らの役割を越えて「前のめり」に提言したこともあった。専門家たちは何を考え、新型コロナに向き合ったのか。政治と科学の間には、どのようなせめぎ合いがあったのか。そして、コロナの教訓を新たな感染症の脅威にどう生かすのか…。尾身茂・新型コロナウイルス感染症対策分科会長への計12回、24時間以上にわたるインタビューを通じ、政治と科学のあるべき関係を模索する。
感想やレビュー
コロナ禍を通した、尾身さんとの対談。パンデミックの記憶は容易に忘れ去られるというが、確かにこの3年間で何があったか、既に忘却が始まっていることに驚いた。一斉休校、アベノマスク、三密、まんぼう、東京オリンピック、GoToくらいまでで、オミクロンが流行った2022年からは判然としない。