グッド・フライト、グッド・シティ
マーク・ヴァンホーナッカー/関根 光宏/三浦 生紗子
早川書房
作品紹介、あらすじ
ピッツフィールド、ソルトレイクシティ、ケープタウン、ロンドン、そして東京。街灯のきらめき、風の匂い、宵闇のあわい、ひとつとして同じものはないーーボーイング787の現役パイロットが、30を超える世界の都市の美しさを詩的な筆致で描き出す至高のエッセイ。
感想やレビュー
国際線のパイロットは、仕事の半分を夜フライトしている。 空の青と海の青。様々な気象、宇宙条件であらゆる種類の「青」を見ることが多い。一番好きな色は「ブルー」というクルーが多いそうだ。 そんな世界があることを知るキッカケとなったことは大きい。 夜の白ナイルと青ナイル、月明かりに照らされる水面、城壁で囲まれた都市、山手線が走る円の都市東京。 ケープタウンプ、イスタンブール、コペンハーゲン、確かな位置を把握していなかった都市。ウプサラ(スウェーデン)など地名も知らなかった都市。 一つ一つ地図で確かめながら、描かれた風景を想像する楽しさに惹かれた。 中学時代、夜中に城達也さんのラジオ番組「ジェットストリーム」を聴きながら海外に憧れていた頃を彷彿とさせるエッセイだった。 新たな視点で世界を見る機会を得た。