アフリカ経済の真実
吉田 敦
筑摩書房
作品紹介、あらすじ
豊富な資源があっても、国民のほとんどが貧しい。外資が開発をしても、豊かになれない。そして、終わりなき紛争と大量の難民…。アフリカは、これから発展する「希望の大陸」ともいわれるが現実は違っており、その貧困には日本を含めた先進国の人々も大きく関わっている。アルジェリア、コンゴ、マダガスカル、マリ、エチオピア、モザンビーク…日本ではあまり知られていない各国の問題点や世界的な搾取の構造を、マクロな視点とフィールドマークで得た経験により明らかにする。
感想やレビュー
アフリカ強化週間 アフリカ最後の未開の地は、どんな将来を辿るのか。現時点でのアフリカ経済の真実を書いている本。ネガティブな内容だ。 天然資源(石油、天然ガス、宝石類)が豊富な国は健全な経済成長を遂げないことが証明されている。但し、カタール、UAEは産油量に対する人口比率が高いため、経済成長している。 本書で取り上げられていたマダガスカル、アルジェリア、コンゴは外資による経済的奴隷、テロ組織による寡占と負の連鎖、腐った為政者による独裁、これらが原因で貧困から抜け出せないのである。 天然資源が豊富、特に宝石類は採掘、輸出が容易で足もつきづらいので、貧困ビジネスの温床になりやすいようだ。