伝言猫がカフェにいます
標野 凪
PHP研究所
作品紹介、あらすじ
あの世とこの世の境にあり、「会いたい人に会わせてくれる」と噂のカフェ・ポン。天寿を全うした猫のふー太は、「仕事を5回達成すると、会いたい人に会える」という報酬につられ、店主・虹子のもとで働くことに。亡くなった父に個展を見てもらいたい絵本作家、生まれなかった我が子を思い続けている保育士など、彼らが「会いたい」人からの言葉を“伝言猫”が伝えるべく奮闘する、感動の連作短編集。文庫書き下ろし。
感想やレビュー
評価∶4
天寿を全うして、黄泉の国に行った猫、ふー太。ふー太が見つけた「伝言猫」のバイトは、5回仕事を成功させると、伝言猫自身も会いたい人に会えるという報酬つきのバイトだった。 虹子さんの店に届くハガキは本当に多種多様で、それぞれ会いたい人を胸の内に秘めているのだな、と思った。それぞれ「会いたくても会えない人」というのが多くて、「後悔」を抱えて生きている人が多いのだと思う。 大切な人と一緒に過ごせる時間は有限だから、伝えたいことはきちんと伝えないといけないな、と思った。