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エコファシズム 脱炭素・脱原発・再エネ推進という病

エコファシズム 脱炭素・脱原発・再エネ推進という病

有馬 純/岩田 温

扶桑社

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作品紹介、あらすじ

ロシアのウクライナ侵略によるエネルギー危機で明らかになった「環境原理主義」の問題点をエネルギー温暖化問題の第一人者と気鋭の政治学者が論駁する!

感想やレビュー

すべての国が軍隊を持たない状態をつくる理想主義者について …ホッブスの「リヴァイヤサン」の自然状態(法律・宗教・道徳のない自由な世界) 人を殺す自由など、これを社会契約論で相互かつ一斉に自由を制約する 世界で一斉に放棄しなければ、意味のない話 ○ドイツ人の環境に対するルーツの一つ …福島原発事故で真っ先に本国へ帰還したのは駐独大使、その際の日本に対する報道も事実に反しひどいもの。最後まで帰国をしなかったのは駐英大使で英国から科学 顧問を呼んで、決して日本は不安定ではなことを発信してくれた。 ドイツは、このことを境に、脱原発・脱炭素へと突き進む。 ○温暖化防止を最優先とする考え方を「環境原理主義」という ○地球温暖化問題を声高に主張している人=マルキストが多い。地球温暖化問題と 共産主義はとても親和性が高い。 ○太陽光パネルの多くが中国製である事実 ○現行の太陽光パネルは“設置による森林伐採”“石炭火力により精製”“ウイグル人の人権弾圧により低コスト化”と課題も多い。技術面で優れているものを日本で開発しているのでこれを現行の太陽光パネルよりも多様していければ。 「ペロプスカイト太陽電池」薄い膜の太陽光パネル ○京都議定書→パリ議定書へ(目標設定を自国で設定できる点で、参加しやすくなる) ○地球温暖化問題のむつかしさ→削減コストはローカル、削減の便益はグローバル ○IPCC(気候変動に関する政府間パネルは、国際的な専門家でつくる、地球温暖化についての科学的な研究の収集、整理のための政府間機構)を絶対視して政治利用している現状IPCCの概要書SPMの都合のよい解釈でまとめてしまう等 ○SDG’s(持続可能な開発目標)世界中にある環境問題・貧困・差別・人権問題という 課題を世界のみなで2030年までに解決しようという計画・目標。 これを国連事務総長は“地球温暖化”を第一とする考え方。しかし、日本にあるような国連信仰は頼りにならない(ルワンダ大虐殺における国連軍になぞらえる) ○エコファシズム→化石燃料を利用する行為“エコサイド” ○グレタが国連の気候サミットに参加するため大西洋を太陽光パネルのヨットで横断した →資金や時間に余裕がある人だけのエコ? →その間スタッフは飛行機で欧州と米国を往復しているので意味なし ○コムアイの時間差殺人について →自分も殺人者である自覚あるの?(電力不足による病院等のインフラが働かないこと で死者がでる=殺人者) →地球温暖化を削減するまえにエコにより化石燃料の使用を抑止すること で開発途上国の経済成長をさまたげ、貧困で死んでいく人のことを考えていない ○坂本龍一の「たかが電気のために・・」発言について →発電コストがあげれば、庶民の料金が値上げされる。セレブの人はそれを軽視 しているので、脱原発・脱炭素と唱える余裕がある。 ○坂本龍一のエコ発言に反論 →太陽光は一番安定したエネルギー発言に対し、科学的根拠が薄い。 むしろ、日中や晴れの日した発生しない太陽光は不安定。 →第二次世界大戦で日本は暴走したから敗戦したことに対し、再三にわたる降伏交渉に連合国軍側が却下し、史上もっとも厳しい無条件降伏という引導を突きつけたこと、原爆投下しないと降伏させてもらえなかったことを暴走というのはおかしな主張 ○コムアイ・坂本がコンサートをする際につかう照明などのエネルギーは良い使用で他の人が使用するエネルギーは悪い使用? ○菅直人・小泉純一郎・村山富市・鳩山由紀夫・細川護熙の歴代総理が欧州員会議長に対し、欧州も脱炭素に切り替えるよう書簡を提出→現在の環境原理主義問題の責任をとってほしい。 ○エコファシズムはキリスト教に酷似「終末論」や異教徒をたたくなど。フランスの哲学者ヴォルテール→日本ほど寛容な国民はない。キリスト教が日本で浸透しなかったのはキリスト教徒が彼らよりも寛容精神がなかったから。環境問題は多様性を受け入れるこころが必要。 ○斎藤幸平「人新世「資本論」」 →彼が果たした役割:マルクシズムとエコファシズムを架橋したこと →広告を否定(マルクスの「使用価値」と「希少価値」から使用価値に重点する)するくせに、自身の著物のカヴァーは二重構造になっていたり、広告をもっぱらとしている矛盾。 →希少価値における資本主義の無駄さ→無駄さも人間の構成の一つこれを受け入れる必要がある(岩田) →この本では、共産主義は資本主義体制をどのように否定できるのかその論拠に環境が 利用されている(岩田) ○人間の本能的な問題『下方硬直性』→一度達成した生活レベルを落とすことはできない。 →これらの本能も環境問題を解決するうえで押さえておきたい。 ○上野千鶴子→環境問題を解決するため一緒に貧乏になりましょう →グッチジェンダーキャンバスに上野千鶴子を起用 貧乏?? →貧乏のすすめ、偽善以外なにものでもない ○エコ社会主義・ディープエコロジー・エコフェミニズムなど根本にあるものは マルクス主義の特にトロツキー系(国家解体・家族友人恋人身近な人間関係の破壊 ○マルクス主義「共産主義により飛躍的に生産力があがる」と唱える。 赤(共産主義)と緑(環境ファシズム)が資本主義をたたいても相いれなかったが斎藤は著物で「マルクスは晩年生産力の強化については後悔している」とのべ赤と緑を融合させようとした。(後期のマルクスは緑に傾倒していたなど) ○エコファシズムについて →技術開発は嫌い、常に社会変革により人間を支配する(宗教的) →ナチスヒトラーの禁煙政策(健康増進運動による) →人間の多様性を否定(自由を嫌う。本来のリベラリズムとの矛盾)、人間を支配することへの肯定 →1国社会主義のスターリンに反対したマルクス主義トロツキー系は共産主義の形態を国家ではなく、地球に広げて世界同時革命を引き起こそうとしたその一形態がエコファシズム ○朝日新聞の良識 →原真人編集委員(急進的な脱炭素の動きに対し「理想を性急に求める前に足元を見つめるべき」と解説) ○気候に関する一連の利益構造共同体→気候産業複合体 ○エネルギー問題:エネルギーは結果に差異はなく、生産手段が変化する。なので、値上げに付加価値を見出せないため不満が出やすい。 ○我々に必要なのは、技術革新により豊かな生活を維持しつつ安全なエネルギー対策を漸次進めていくこと。環境保護は必要だか過剰な方法は困難 ○サウジアラビアは「我々が目指すべきは、脱炭素であって、脱化石燃料ではないはずだ。石炭はダメだ、天然ガスはダメだ、石油はダメだというよりも石炭・天然ガス・石油からでてくる二酸化炭素をどうするかとうことを考えるのが我々の仕事」 世界が必要とするエネルギー調達手段として、化石燃料・原発を地球温暖化問題の弊害になるとして、極端に否定する環境原理主義者(エコファシズム)について詳細な説明と理解をうけることができた。環境保護は非常に大切である者の、地球規模で取り組まなければならないため、開発途上国、貧困にあえぐ人々…あらゆる国のあらゆる価値を相互に理解していく必要があり、すぐに化石燃料等の否定に舵を切るのはいささか愚であるとわかった。著書は本来人類が進歩した際の“適応”と“技術革新”で問題を乗り切る期待を込めている。私もそれを期待してやまない。

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