予測不能の1秒先も濁流みたいに愛してる
黒木 渚
講談社
作品紹介、あらすじ
高校二年のシッポは、中学からの片思いの男子に接近するため軽音部に入る。好きな音楽はパンク、好きなバンドはクラッシュ、ダムド、ニルヴァーナ…。でもこれ、ぜんぶ嘘。すべては愛する彼のため、だった。ところが彼に近づくために用意した「設定」は、少しずつ彼女の中にあった「音楽の光」をとらえて、追い越していく。青春はエゴイスティックで汚くて、生々しい。それでも眩しい一瞬の光だ。あの光はスポットライトか、それとも恋か。
感想やレビュー
読了後、自暴自棄という言葉が脳裏に残った。好きになった人、友に裏切られ、目指したことが思わぬ方向に行ったことで目標を失い…青春時代に誰もが陥る暗闇をミュージシャン兼作家ならではの物語を披露してくれた。一度失った光も最後は立ち直る兆しが見えて救われる。
60分で読める。 面白かった。