らいかさんの感想、レビュー
冲方丁「月と日の后」 冒頭から「この世をば我が世とぞ思う望月の」と藤原道長のあの有名な歌から始まる。もうつかみはオッケーだわ。そしてこの有頂天の曲を書いた道長の歌を好意的に受け止める3人の娘。ああ、なんかええなあ。 と思いつつ読み進めるが、やはり歴史小説を読み慣れてないのでなかなかなかに言葉が頭に入ってこない。みんなの名前も難しいしこれはなんと言う行事たなんだと説明が多いしと色々あるんだが、それでもなぜか読んでしまう面白さ。 その面白さは後半の紫式部が現れてから俄然上がる。ああ、これは面白い。紫式部のキャラがいいね。能ある鷹は爪隠すみたいな。うん、この2人の絆が深まったところで上巻はおしまい。 さあ下巻。どうなるのやら。