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におう桜のあだくらべ

におう桜のあだくらべ

久我有加

新書館

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作品紹介、あらすじ

噺の技術は今ひとつ、だが愛嬌と舞い姿の艶やかさは上方落語界一と評判の山川椿丸。ある日寄席の主である瀬島から、敵対流派に属する栗梅亭真吾に引き合わされる。真吾と言えばその技術の高さで注目される若手人気噺家。瀬島は、決して同じ高座に上ることのなかった椿丸と真吾を揃えて、落語会を開こうというのだ。互いの藝を初めて目にし、たちまち相手に惚れ込んだ二人。人目を忍んだ逢瀬が始まるけれど…?上方落語界が舞台の、明治版ロミオとジュリエット。

感想やレビュー

久我先生の落語家シリーズ シリーズ①巻がなくて②巻から読んでしまったけれど楽しかった。 明治初期の若手落語家同士の恋。 なんなの、このほっこり感〜。 ふたりの意気投合っぷりは、さもありなん。 関西弁の雰囲気にも違和感なく入っていけて、可愛いカップルでした。 藤之助お師匠さんは困ったお人だけれど、憎めない。 恋する椿丸は、さらに美やかで眩しいと寄席で評判なのに…、自分の魅力を今ひとつわかってない所が、可笑しかった。 芸風のまったく異なる二人だけれど、お互いに尊敬しつつ、新しい事にもチャレンジする。あだくらべってタイトルがぴったりでした。 個人的には、もうちょっと大人のしっとりしたお話が読みたいかも…。なーんて思っていたら①巻は大人カップルなのね、読みたい! 次はどんな人が登場するのか楽しみです。 たちきりさんの紹介で知ったシリーズです。 ありがとう♡ 【あらすじ】 明治初期の若手落語家同士の恋。 山川一門と栗梅亭一門は、世間では仲が悪いと思われている、敵対流派。 華のある若手落語家の山川椿丸と、栗梅亭一門の人気噺家の真吾は、ひょんな事から、お互いの芸風に惚れ込み、師匠に内緒で逢う瀬を重ねるが…。 ①頬にしたたる→落語から漫才に動く時代。興行師と芸人。 ②におう桜のあだくらべ→落語家同士 ③酸いも甘いも→落語家同士 ④恋を半分→大学落研 ⑤七日七夜→落語家と太鼓持ち あの日の君→落語家のドキュメンタリーを撮る番外的作品

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