患者が知らない開業医の本音
松永 正訓
新潮社
作品紹介、あらすじ
まさかの脳動脈瘤発症、大学病院で働けなくなった著者に残された道は「開業医」だった。貯金少なめ、経営知識ゼロでどうする？飛び込むとそこは開業医だけが知る医療のワンダーランド。患者の取り合い、鼻血から小児難病まで、クレーマー、高額な医師会費、コロナで収入激減。「よう、儲かってる？」なんて聞かないでー。医師の実力とは、と問い続けながら日々奮闘する舞台裏を、ユーモアを交えて明かす。
感想やレビュー
休日の夕方、テレビドラマ「#しょも恋」に出てくる中年男のようにダッフルコートを着て紀伊国屋書店へ。そこでたまたま見つけたこの本。ポジティブな筆者の文章が心地よい。 最後の章に、「いい医者ってなんだ❓」の中に、こんな言葉が書いてあった。 「患者を『見て』『触る』ことは医者にとって基本であり、必須のこと」 だったら、教員の必須のことってなんだろう。「聞く」と「学ぶ」かな。「誠実さ」が医療の基盤とも書いてあった。教育もそうであると思った。では、教育の誠実さとは具体的にはどんなこと❓ あとがきにリタイアのことが書いてあった。私にとっても切実だ。 「読者のみなさんも、自分の時間を大切に使ってほしい。」と書かれていた。孫と住んで一年。早く帰ることが多くなり、自分の時間が増えた。そのことで、本を読んで学び直しができたり、読書を楽しんだり、書いたりと自分の時間が持てた。大切にしたい。
