ヒポクラテスの悔恨
中山七里
祥伝社
作品紹介、あらすじ
「一人だけ殺す。絶対に自然死にしか見えないかたちで」浦和医大法医学教室の光崎藤次郎教授への脅迫文がネットに書き込まれた。日本の解剖率の低さを訴えるテレビ番組での、問題の九割はカネで解決できるという彼の発言が発端だった。挑発などなかったかのように、いつもの冷静さで解剖する光崎。一方、助教の真琴は光崎の過去に手がかりを求めると、ある因縁が浮上し…。
感想やレビュー
キャシー先生と栂野先生のやりとり
短編集のようで気軽に読めた。どんな最後になるのか、ドキドキしながら読み進めた。途中、人種差別に関して登場人物に語らせる行があり、作者の感情を感じられた。あまり殊更に語らない作者の心情にどうしたのかと思えほど。