みみずのたわごと
徳川和子/山岸美喜
東京キララ社
作品紹介、あらすじ
徳川慶喜家と会津松平家に伝わる貴重な史料で綴る壮大なファミリーヒストリー。
感想やレビュー
最近徳川慶喜家のお墓の墓じまいが話題になったが、そのお墓を任された山岸美喜さんが祖母の残した手記を出版した物。 この祖母は名を徳川和子という。そして旧姓は松平で会津藩主の家に産まれた人だった。会津12代藩主松平保夫(もりお)を父に沼津藩主4女の進子(ゆきこ)を母にする。高松宮妃喜久子様は和子の従姉妹にあたられる。大正6年に産まれて平成15年(2003)に85歳で亡くなられた。彼女の夫は徳川慶光(戦前迄は公爵)であり、その後は息子の慶朝という方が継がれたのだがそこで絶家となったのだ。叔父である慶朝との交流を続け最後まで世話を続けた筆者の山岸美喜さんがお墓と松戸市の戸城博物館に預けられた膨大な遺品(徳川慶喜家の史料)を託されたのだ。『みみずのたわごと』には大量の写真も掲載されており、華族の生活を伺えると共に時代の変遷も追えるとても貴重な史料だと思う。何気に手に取ってみたが、面白かった。