夢見る帝国図書館
中島 京子
文藝春秋
作品紹介、あらすじ
上野公園のベンチで出会った喜和子さんが、作家のわたしに「図書館が主人公の小説」を書いて、と持ち掛けてきた。二人の穏やかな交流が始まり、やがて喜和子さんは終戦直後の上野での記憶を語るのだが…。日本初の国立図書館の物語と、戦後を生きた女性の物語が共鳴しながら紡がれる、紫式部文学賞受賞作。
感想やレビュー
夢見る帝国図書館 読了。 中島京子さんは初めての作家さん。 小さい家を映画ではみたことあるってぐらい。 でも小さい家の映画良かったなあ。 閑話休題 中島京子さん。文体がとても読みやすく スラスラと読める。 大きな波もなく、 静かに物語は進むのだが、 なぜか惹かれる。 登場人物たちがそうなように それはやはり喜和子さんの魅力なのだろうか。 喜和子さんがどういう人だったのか もっと知りたいと思い ついつい先を読んでしまう。 それとリンクするように進む 夢見る帝国図書館のお話。 このお話は一体誰が書いたものなのか。 もしかしてほんとに図書館自体が 自分で作り出した夢なのだろうか。 そして、最後の1行。 この1行で泣かされてしまった。 そんな本でした。