巷説百物語
京極 夏彦/FISCO
KADOKAWA
作品紹介、あらすじ
怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。御行姿の男、垢抜けた女、初老の商人、そして、なにやら顔色の悪い僧ー。長雨の一夜を、江戸で流行りの百物語で明かすことになったのだが…。闇に葬られる事件の決着を金で請け負う御行一味。その裏世界に、百介は足を踏み入れてゆく。小豆洗い、舞首、柳女ー彼らが操るあやかしの姿は、人間の深き業への裁きか、弔いかー。世の理と、人の情がやるせない、物語の奇術師が放つ、妖怪時代小説、シリーズ第一弾。
感想やレビュー
連作短編シリーズ第1作。基本女性が被害者なので気分良くない話が多く、京極堂シリーズより蘊蓄少ないのが物足りないが、やはり京極さんの書くものは読み心地が良く、満足感大。狸の話も可哀想な話だったが話自体は読み応えあった。又市たちが今後どんな道を歩むのか楽しみ。