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エネルギーをめぐる旅

エネルギーをめぐる旅

古舘恒介

英治出版

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作品紹介、あらすじ

資本主義、食料、気候変動…“エネルギー”がわかるとこれからの世界が見えてくる。火の利用から気候変動対策まで。エネルギーと人類の歴史をたどり、現代社会が陥った問題の本質と未来への道筋を描き出す。驚嘆必至の教養書。

感想やレビュー

人類史をエネルギーの観点から捉えており、人がどのようにエネルギーを扱い、どう発展してきたのかを示している。 ひとのエネルギー消費は増加し続けている。なぜなら人はエネルギーを節約しようと技術を開発しても、節約された分を別用途で使い発展してしまうため、結局のところエネルギー消費が減少するどころか、増加してしまうのである。 身近にできる対策は節約である。ロスを減らすことがエネルギー消費の節約につながるとされている。 ー自分が面白かったところー パリ協定に定められている2050年までに気温上昇2℃未満を達成するには、今よりも60%以上もCO2排出量を減らさなければいけない。 現在トウモロコシは食料だけでなく牛などの飼料、そしてバイオマス発電の原料としての意味があり、もはや工業製品のような振る舞いをしているのが面白かった。肉1kgに対して牛肉は11kg、豚肉は7kg、鶏肉で4kgのとうもろこしが必要である。一方でコオロギは1kgに対して2kgの餌で育つため注目されている。 マクドナルドの製品にはほとんどトウモロコシが使われていて、マックシェイクは100%である。 また石油埋蔵量が5年前も15年前も50年で一定なのは、石油会社の在庫管理の問題である。そのため真の埋蔵量は不明だが、底を尽きるのは自明である。

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