蒼海館の殺人
阿津川 辰海
講談社
作品紹介、あらすじ
学校に来なくなった「名探偵」の葛城に会うため、僕はY村の青海館を訪れた。政治家の父と学者の母、弁護士にモデル。名士ばかりの葛城の家族に明るく歓待され夜を迎えるが、激しい雨が降り続くなか、連続殺人の幕が上がる。刻々とせまる洪水、増える死体、過去に囚われたままの名探偵、それでもー夜は明ける。新鋭の最高到達地点はここに、精美にして極上の本格ミステリ。
感想やレビュー
この作者の文章が肌に合わないことがよく分かった。 探偵と探偵助手を通し、ミステリ小説への作者の並々ならぬ思いを存分に感じたが、それが独り善がりのように映って読んでいて少し興醒めしてしまった。
とても難しく深い話だった。 そんなに頭のいい人間は存在しないと思うが、この作品で何がスゴイ!って作者の思考回路だ。正の頭のなかは作者の頭のなかを作品にしたのではないかと思わせられるくらいだった。最近読んだ本の中では、まずまず上位だ。