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東京貧困女子。

東京貧困女子。

中村 淳彦

東洋経済新報社

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作品紹介、あらすじ

貧困なんて他人事だと思ってた。奨学金という名の数百万円の借金に苦しむ女子大生風俗嬢、理不尽なパワハラ・セクハラが日常の職場で耐える派遣OL、民間企業よりもひどい真面目な女性ほど罠に嵌る官製貧困、明日の生活が見えない高学歴シングルマザー…東洋経済オンラインで1億PV突破の人気連載「貧困に喘ぐ女性の現実」待望の書籍化!

感想やレビュー

色んな人の人生を知っておくに越したことはないだろうと思い手に取った本。 貧困は、国の制度・子供時代の教育環境・DV・親の離婚・介護離職が原因で引き起こされている。貧困を抜け出すために人手不足の介護業界で働こうとするが、介護業界はホワイトではなく、真逆のブラックだ。漆黒で、そこが見えない闇を感じた。終わらない量の業務(書類作成)・給与の未払い・辞職させてもらえないから転職もできない・モラハラ・不倫三昧の職場など目を当てれないほど劣悪な環境である。貧困を抜け出そうと介護業界へ就職しても、モラハラ・過重労働で体を壊し、生活は悪転してしまう。約10年前、川崎の老人ホームで介護士が高齢者を殺害するニュースが流れた。当時はペーパーの中学生で、頭がおかしい介護士が人を殺してしまった程度にしか考えていなかったが、この本で介護業界の実情を知り、考えは変わった。陳腐な表現だが、介護士も介護業界の被害者だったのかもしれない。 他にも貧困を抜ける道として、体を売る行為がある。しかし、昨今の実情として、月3万程度しか稼げない人もいるようだ。 元エリートからの転落も数例紹介されていて、国公立大へ進学させてもらったが、貧困への転落は他人事ではない、すぐ目の前にあることだと肝に銘じておかなければいけない。 そして、これまでDVもなく、行きたい高校大学へ進学させてもらった最高なお父さん、お母さんに、感謝を忘れてはいけない。

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・読み終わった今、気持ちが重い ・インタビューをもとに書かれてるからかリアリティーがある。それに、片親家庭、母さんが福祉関係の仕事、ゆうくんと結婚してたら同居のために保育士なり賃金の安い仕事に転職してた可能性がある、、とかの理由で、この本に登場する貧困女性と自分って紙一重なんちゃうかなって思った。たまたま貧困に陥らずに生活できただけで、ほんまにラッキーかつ母さんが頑張ってくれたりしたからなんかなって思った ・非行少年とか調停で片親家庭になった人も、もしかしたらこの本に登場する貧困女性と同じような人生になるのかなとかも思った。うち自身のせいで貧困になるわけでもないけど、なんかその人生の局面に携わる身として、責任の重たさのようなものを感じた

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この本のなかに書かれている女性と自分が紙一重で、もしくは未来の自分かも知れないと思い、とても恐怖を感じました。 政治家の人に読んでほしい…。あと中年男性…。 作者の方が書いていたように的外れな感想しか抱かないのかなぁ…と思うと悲しいです。 文章の至るところに国の政策が悪い、世代間の分断がある、と書かれていましたが、本当にその通りだと思いました。 真面目に、普通に暮らしている人が貧困に陥っていく日本って…。

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