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ぬくもり

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宮部 みゆき/西條 奈加

PHP研究所

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作品紹介、あらすじ

人気女性時代作家が贈る、さまざまな動物と人間との交流を描いたアンソロジー。出奔した女中が可愛がっていた鳩をきっかけに、事件が解き明かされる「迷い鳩」(宮部みゆき)、新たな店子が入らず、取り壊しの危機に陥った長屋のために三毛猫“サバ”がひと肌脱ぐ「色男、来たる」(田牧大和)、動物の言葉がわかる修行僧の少年と、彼に拾われた犬が禅の公案に挑む「犬に仏」(小松エメル)など、珠玉の五編を収録。

感想やレビュー

★迷い鳩(宮部みゆき) お初とおよしは義理の姉妹。お初は見えないものが見える不思議な力を持つ。二人が営む一膳飯屋「姉妹屋」。ろうそく問屋のお清の袖に血が着いているのに気づいて声をかけてしまった。 ★色男、来る(田牧大和) 「鯖猫長屋」にサバが暮らす。住人たちは『サバの言うことが一番』と思っている。飼い主で絵描きの拾楽は空部屋に新しい店子を考え、元役者の団扇売りの涼太を連れてくるがサバの暗躍が有ったよう。 ★犬に仏(小松エメル) 円福寺で飼われている次郎。寺の子諒斎が発見し、5歳の諒斎は初めて言葉を発したことから、悟りを得たと思われてしまう。「自由というのは、不自由の中にあるものだな」などという次郎 ★カチカチ山(櫻部由美子) 鳥や獣の言葉を聞くことができる〈頭巾持ち〉の乙吉。老人文蔵に恩義を感じている古だぬきは命に変えて文蔵を助ける ★紅蓮白峯(西條奈加) 秋声と幼馴染みの雨月、遊戯という兎の妖。紙問屋「白峯屋」の秘密を解き明かす。「地獄とは、己の犯した罪で、落とされる場所。朔兵衛の生前の業こそが、紅蓮地獄を招いた」。朔兵衛は己の商才がないことから、商才のある我が子は不義の子と宗吉を遠ざけ、孫の諭吉には「父親は自分だ」と嘘を吹き込む。その全てを知っている女中のお実が朔兵衛を死に追い詰め、白峯屋と諭吉を守ろうとした、

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