螢坂
北森鴻
講談社
作品紹介、あらすじ
「この街で、オレを待ってくれる人はもう誰もいない」戦場カメラマンを目指すため、恋人・奈津実と別れた螢坂。16年ぶりに戻ってきた有坂祐二は、その近くのビアバー「香菜里屋」に立ち寄ったことで、奈津実の秘められた思いを知ることになる(表題作)。マスター・工藤が、客にまつわる謎を解き明かす第3弾。
感想やレビュー
北森鴻「螢坂」読了。 連作短編である香菜里屋シリーズ第3弾。今回は 「螢坂」「猫に恩返し」「雪待人」「双貌」 「孤拳」の5編。 前作の桜宵はもの悲しさが全体にあったのだが、今作の5篇は全体的に少し上向いた感じがする。 うん、良かった。 順位的に行くとどうだろ。個人的には「孤拳」「双眸」「猫に恩返し」「雪待人」「螢坂」の順かなあ。基本的にやはり少しだけでも救いがあって欲しいんだよなあ。 ないとは知りつつ幻の焼酎「孤拳」飲んでみたいな。