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透明な夜の香り

透明な夜の香り

千早 茜

集英社

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作品紹介、あらすじ

元・書店員の一香は、古い洋館の家事手伝いのアルバイトを始める。そこでは調香師の小川朔が、幼馴染の探偵・新城とともに、客の望む「香り」を作っていた。どんな香りでも作り出せる朔のもとには、風変わりな依頼が次々と届けられる。一香は、人並み外れた嗅覚を持つ朔が、それゆえに深い孤独を抱えていることに気が付きー。香りにまつわる新たな知覚の扉が開く、ドラマティックな長編小説。

感想やレビュー

誰にも言えない後悔を抱える一香と幼少期の辛い経験を抱える調香師の朔。雇用関係として出会った2人だけど、少しずつ心の距離が近くなり、それぞれの過去と向き合うことになる。ひとつひとつのエピソードには香りを伴い、登場する食べ物や飲み物にも香りを感じる。香りは永遠に脳に刻まれる。それを引き出すきっかけさえあれば。

ネタバレを読む

10/7読み終わり。しみじみ面白かった。描写が綺麗。引きこもった兄が自殺した心に闇をもつ一香が、調香師・朔のもとで働く。犬並みの嗅覚を持つ朔も子供の頃母に捨てられ、臭いで人の体調や気持ち、事件も感じとる。朔の仕事のパートナー新城の存在がいい感じ。千早さんの本に出てくる食べ物が美味しそう。続編も借りました!

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