文庫版 姑獲鳥の夏
京極 夏彦
講談社
作品紹介、あらすじ
この世には不思議なことなど何もないのだよー古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。東京・雑司ケ谷の医院に奇怪な噂が流れる。娘は二十箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという。文士・関口や探偵・榎木津らの推理を超え噂は意外な結末へ。
感想やレビュー
新刊に向けて何度目かわからない再読。何度読んでも新しい気づきや救いがある名作。
こんなに分厚い本で、こんなにぎっしりと書かれてあるのに、何ひとつ無駄がないという印象。薀蓄の部分では何度か寝てしまいましたが、丁寧にじっくりと味わいたい作品でした。 また登場人物一人ひとりがとても魅力的で、事件のほうも最初は訳のわからなかったことやもやもやとした疑問が、徐々に埋まっていく感じがとても気持ち良かったです。