棘の家
中山 七里
KADOKAWA
作品紹介、あらすじ
「あんたは、父親か、教師か、どっちなんだ」穂刈は、クラスで起こるイジメから目を逸らすような、事なかれ主義の中学教師だった。しかし小6の娘がイジメで飛び降り自殺を図り、被害者の親になってしまう。加害児童への復讐を誓う妻。穂刈を責める息子。家庭は崩壊寸前だった。追い込まれた穂刈は、教育者としての矜持と、父親としての責任のあいだで揺れ動く。そんな中、犯人と疑われていた少女の名前が何者かによってインターネットに書き込まれー。娘がイジメを苦に飛び降りた。中学教師でもある父親は、崩壊する家庭を守るため、学校と闘うことを決意する。俺たちは“被害者”か、“加害者”か。
感想やレビュー
◎
娘がいじめを苦に飛び降りた。教師である穂刈は、父と教師の立場から対応を決められない。虐めた女児が殺され被害者から加害者家族となったことで無責任な非難にさらされる。バラバラになった家族を取り戻すため、父として立ちあがる。