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獣はかくして囚われる

獣はかくして囚われる

沙野風結子/小山田あみ

新書館

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作品紹介、あらすじ

日本人への犯罪が多発するマカオへ捜査に向かった鹿倉。街で遠野を見かけ、それらに東界連合との関与を感じ取る。鹿倉は現地の不可侵城に潜入を試みるが拉致され、競売にかけられたところを東京地検特捜部長の桐山に買われる。「ゼロではなく、私と組め」という桐山、ゼロと体を重ねながらも己との差を痛感し始めていた鹿倉、そしてゼロがマカオに現れた時…?男たちのスペシャル・リレーション、新展開!!

感想やレビュー

不気味な熱気に包まれました。 クセのある登場人物たちがとても面白かった。 圧倒的少数派の無国籍集団のメンバーは、理不尽な状況をしたたかに忍耐強く生きてきた。ある意味尊敬に値する。 彼らは「ヒ・コクミン」であり、いわゆる普通の「コクミン」を逆に見下している感じが 舞台は日本を飛び出しマカオへ。 ノワール映画のような趣き。 刑事でありながら、ゼロに囚われて、違法捜査に身を投じてゆく鹿倉にハラハラしました。 特に主人公と敵対する東海連合の煉条すごくない?!。暴力と残酷な犯罪組織のメンバーだけど美しい狂戦士。ネタバレになるので言えませんが、世の中にはおぞましい犯罪がある。 敵か味方かわからない東京地検特捜部のセクハラ桐山も新感覚の変態でした。 裏社会に潜入捜査するシーンは、怖いし 萌がしぼんでゆくかと思った。けれど無国籍集団のリーダであるゼロが、ここぞというときに現れ鹿倉を救出。エロ過ぎる。いやいや、カッコ良すぎる。 シリアスなんだけれども、ちゃんと執着愛や 欲望が 混沌とした犯罪世界へ斬り込むストーリーと、執着愛と ゼロを守るためなら、殺しも出来ると 次巻で完結するそうです。早く読みたい。 個人的には可愛い早苗刑事も好きー。

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